甲州印伝 印傳屋の説明です。

印伝とは



「いんでん」とは、印度伝来を略して印伝となったと伝えられています。
四百余年の伝統を誇る鹿皮工芸品です。


鹿皮に模様をつける「いんでん」などの工芸品は、遠く奈良時代に作られた文庫箱(東大寺蔵・国宝)
などにもみられ、また戦国武将たちの鎧や兜などをきらびやかに飾りました。
やがて江戸時代になると、遠祖 上原勇七(現十三代)が、鹿皮に漆付けをする独自の技法を創案、
ここに甲州印伝が始まったといわれています(別名・地割印伝、松皮印伝)。

この技法により作られた巾着・莨入れ・早道などは、当時の上層階級にたいへん珍重されました。
以後この印伝技法は、家伝の秘法として代々の家長「勇七」のみに口伝されてきました。
江戸後期に数軒あったといわれる印伝細工所のうち、時の流れの中で「印傳屋勇七 印傳屋」だけが
唯一残ったのは、たえまない研鑽と継承があったからといえましょう。

「いんでん」の伝統技は、現代にも受け継がれ、生活を彩る実用美として多くの人々から愛されると同時に、
稀少な日本の革工芸の文化を伝える担い手となっています。

【 カタログ 】
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